顎関節症とは
物を噛んだり、口を開けたりした時に痛みを感じたり、
音が鳴ったり、顎の開け閉めがスムーズにできないといった症状があります。
中には、肩こりや・背中や腰の痛みまで出ることもあります。
顎の関節はちょうど耳の前方にあります。
顎関節にトラブルが生じると、開閉時に痛みを
生じたり、「カクッ」といった音がなったり、
ひどくなると顎が開かなくなったりします。
これらを総称して『顎関節症』と呼びます。
正常な顎関節は、顎を開けたときも閉じたときも
関節頭の動きに合わせて関節円板もスムーズに移動し、
常に関節頭の上に関節円板が乗っています。
クリック音と呼ばれる顎関節の雑音がする場合は、
関節円板が、関節頭の動きとスムーズには同調しません。
外れかかるような時や元に戻る時に音が鳴ります。
このような不調和な状態は、顎関節周囲の筋肉にも負担をかけ、
これが、筋肉部位の痛みとなるわけです。
痛みが生じた場合、スプリントという装置を作製して
顎の関節を正しい位置関係に修正する必要があります。
さらにこのような状態を放置して徐々に悪化していくと、
次に説明する”クローズド・ロック”という状態になります。
“クローズド・ロック”とは、顎が開かなくなる状態を示します。
顎を閉じた時に関節円板が前方にはずれてしまい、
顎を開ける時に関節頭の前方移動を邪魔してしまうことが原因です。
このような場合、顎が開かないだけでなく、痛みも伴う事があります。
“クローズド・ロック”には、やはりスプリントを製作して、
常に関節頭の上に関節円板が位置するよう安静な状態を
保つ治療が行われます。ただし、顎が開かないために
スプリントを製作する型採りができない場合があり、
消炎処置から開始しなければならない場合もあります。