オピアンキャリア法とは?

1975年に故大津晴弘博士が発表した、
根管充塡法(歯の神経の管の最終処置法)です。
根管形成(神経の管の削り方)から、使用器具や
特殊なガッタパーチャ(詰め込む樹脂材料)の開発も行われました。
また、その理論と術式に対しては、
その後も30年近くをかけ数々の科学的証明が行われました。
垂直方向に圧力をかけて神経の管を密封する、
この「垂直加圧根管充塡法」は治療成績に大変定評がある治療法なのです。
それでは、図を使って、
具体的にオピアンキャリア法のご紹介をしてみます。
図1
図1
左:麻酔をして根管(歯根の神経の管)を露出させます。
中:根の先まで慎重にK ファイルという器具を到達させます。
右:上の方から徐々に太くしながら、神経を除去していきます。
図2
図2
図の左から右へと順に、神経を取りながら管をきれいに太くします。
図3
図3
専用のガッタパーチャ(オピアンガッター)を、
オピンキャリアと呼ぶ器具の針先に装着します。
図4
図4
オピアンガッターの先端1/2を火炎で加熱軟化し、
ユーカリ混合液に浸して、充塡できる流動状態にします。
図5
図5
拡大形成の終わった根管に運び、垂直方向に圧力をかけて密封します。
図6
図6
左:ヒトの犬歯のレントゲン写真です。根が大変曲がっています。
  根の真ん中に黒っぽく見える部位が神経の入っている根管です。
中:最初に細いK ファイルで神経の除去と根の先への到達を図ります。
右:根管の拡大形成が終わり、オピアンキャリアがどこまで挿入できるか、
  試適しています。
図7
図7
左:神経の治療のために開けた犬歯の裏側の穴(赤線部分)です。
中:犬歯の全体像です。
右:オピアンキャリア法での根管充塡のレントゲン写真です。
     曲がった根の先端まで、オピアンガッターで封鎖されています。
  これで細菌感染されずに、歯が守られるわけです。